インタビュー

CHAPTER 03

川上 × 柳舘 × 佐々木

会社は生き物
生きる責任を果たしたい

CHAPTER 03

子ども達のために一人ひとりが考えながら良い未来を作る。それが、弊社が存在する意義

岡 本
(Interviewer)
―ビジョンに掲げる「塗装で街をつくる」ですが、なぜそのビジョンを?
川 上 一番は自分達に子どもができたのがきっかけです。地域の行事などでも子ども達と接する機会が増えて、この子達の暮らす環境や未来を守りたいと強く思い始めて。今、SDGsといって世界共通で環境も経済も社会も良くしていこうという動きがありますよね。もともと弊社はSDGsの考えにも通じる経営理念が3つありました。現在はこの理念に沿った形でさらに持続可能な未来を作りたいと思っています。
以前エネルギー先進国であるドイツやスイスに行って学ぶ機会があり、感じたことは環境の上に経済も社会も成り立っているということ。子ども達の未来を守るため省エネや再エネは重要だと感じている中で、数年前に見つけたのが断熱・遮熱など様々な機能を持つ塗料「ガイナ」です。建物の省エネ化が期待できるので、塗れば塗るほどCO2の削減が可能。そのガイナを屋根に塗るホワイトルーフに始まり、リンクアップウエスなど今ではいろいろなプロジェクトを立ち上げています。会社は生き物。生きる責任を果たしていければと思っています。
岡 本 ー経営理念を実行している中で、手応えや変化は感じますか?
柳 舘 最初の頃は仕事をしつつ自分達も生きるのに精一杯でした。今の体制になり理念を掲げるようになってからは、地域や環境のことにも気を配るようになったためか、お客様に感謝されることも増えましたね。仕事だけに目を向けていたら気付けないことだと思うんです。社長が全体を見て舵取りをしてくれるから、そういった活動もできているのかなと。
川 上 昔は食べるのに必死だったよね。自分達が大変な時って、周りに何かしてあげようと思える余裕がない。今やっと理念を掲げられるようになって、賛同してくださるお客様も増えてきました。
あと、理念実現のためにはお金の入り口ばかり考えるのではなく、出口から追って考えるようにしていて。30年、40年後もみんなが幸せに暮らせる環境をつくるために、必要な利益はどのくらいだろう?この辺はみんなで経営の勉強をして学んだことです。
佐々木 工事に関しては、いい意味でやりたいことができるようになりました。これまで以上にお客様に喜んで貰える仕事ができていると思います。問い合わせも増えてきていますね。
柳 舘 メディアに取り上げていただくことが増えたので、それを見た方からの問い合わせも増えていて。
川 上 良い取り組みだと感じていただけた結果、様々なところから注目していただけているのでしょうね。弊社の考えに共感してくださる方々によって、良い循環が生まれています。
岡 本
(Interviewer)
―今後の目標を教えてください。
佐々木 女性を起用した建設業のPR動画を作りたいです。今建設業界は女性が少ないので、女性も働けるということを知ってほしい。実際、男性の若い子も減ってきていて。辛いイメージがあるんでしょうね。建設業界のイメージを変えていきたいです。
川 上 チームでやるスポーツみたいな感じで楽しいんだけどね。作業によっては向き不向きもあるから、それぞれが得意なところを分担したりして。女性が輝けるような仕事や取り組みをうちで作るっていうのもいいね。
柳 舘 私はざっくりとした夢なんですが、社員みんなが安心して「居たい」と思える会社にしていきたい。そのためには地域に還元しながら、お客様に必要とされる会社であり続けなければと思います。あとは私も子どもがいるので、暮らしやすい未来を作りたいし子どもに誇れる仕事をしていきたいですね。
川 上 最近よく話すのが、近江商人の心得 “三方よし”。「売り手よし、買い手よし、世間よし」ですね。会社って、お客様の困りごとを解決したお金を使い、今度は地域や社会を良くする好循環を作らないといけないんです。これを実行していくうちに、子ども達が笑えるような「未来よし」を加えた“四方よし”の夢が達成できるんじゃないかと。自分達が昔大人達にやってもらったように、子ども達には輝く未来を夢見ていてほしい。そして大きくなった時に、あそこの会社でいろいろやってくれたなあと思い出して貰えたらいいなと。日々、いろんな選択肢があると思います。今までは「自分の得」が判断基準で、環境のことは二の次ということがほとんどだったと思うんです。ただもう崖っぷちなんですよね、地球が。子ども達のために、一人ひとりが考えながら良い未来を作っていければと思います。それが、弊社が存在する意義だと考えています。
個人的には、目標達成のためには誰の顔色も伺わず、誰よりも自由に想いを貫く“海賊王”になりたい。地域のために、社会のために魂を燃やしたい…。漫画の『ワンピース』がみんな好きなんです(笑)。社員みんなが叶えたい夢に向かって走ることで世界が良くなる、そんな会社にしていきたいです。

 

 


 INTERVIEW:2022年3月
INTERVIEWER:岡本 紗矢香
  MOVIE:ATvisual 高倉 昌明
SPACE:サスティナブルスタジオモリオカ”ソノツヅキ”

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