岡 本 (Interviewer) |
―ビジョンに掲げる「塗装で街をつくる」ですが、なぜそのビジョンを? |
川 上 | 一番は自分達に子どもができたのがきっかけです。地域の行事などでも子ども達と接する機会が増えて、この子達の暮らす環境や未来を守りたいと強く思い始めて。今、SDGsといって世界共通で環境も経済も社会も良くしていこうという動きがありますよね。もともと弊社はSDGsの考えにも通じる経営理念が3つありました。現在はこの理念に沿った形でさらに持続可能な未来を作りたいと思っています。 以前エネルギー先進国であるドイツやスイスに行って学ぶ機会があり、感じたことは環境の上に経済も社会も成り立っているということ。子ども達の未来を守るため省エネや再エネは重要だと感じている中で、数年前に見つけたのが断熱・遮熱など様々な機能を持つ塗料「ガイナ」です。建物の省エネ化が期待できるので、塗れば塗るほどCO2の削減が可能。そのガイナを屋根に塗るホワイトルーフに始まり、リンクアップウエスなど今ではいろいろなプロジェクトを立ち上げています。会社は生き物。生きる責任を果たしていければと思っています。 |
岡 本 | ー経営理念を実行している中で、手応えや変化は感じますか? |
柳 舘 | 最初の頃は仕事をしつつ自分達も生きるのに精一杯でした。今の体制になり理念を掲げるようになってからは、地域や環境のことにも気を配るようになったためか、お客様に感謝されることも増えましたね。仕事だけに目を向けていたら気付けないことだと思うんです。社長が全体を見て舵取りをしてくれるから、そういった活動もできているのかなと。 |
川 上 | 昔は食べるのに必死だったよね。自分達が大変な時って、周りに何かしてあげようと思える余裕がない。今やっと理念を掲げられるようになって、賛同してくださるお客様も増えてきました。 あと、理念実現のためにはお金の入り口ばかり考えるのではなく、出口から追って考えるようにしていて。30年、40年後もみんなが幸せに暮らせる環境をつくるために、必要な利益はどのくらいだろう?この辺はみんなで経営の勉強をして学んだことです。 |
佐々木 | 工事に関しては、いい意味でやりたいことができるようになりました。これまで以上にお客様に喜んで貰える仕事ができていると思います。問い合わせも増えてきていますね。 |
柳 舘 | メディアに取り上げていただくことが増えたので、それを見た方からの問い合わせも増えていて。 |
川 上 | 良い取り組みだと感じていただけた結果、様々なところから注目していただけているのでしょうね。弊社の考えに共感してくださる方々によって、良い循環が生まれています。 |